読売マイラーズカップコース解説(京都芝1600m)
マイラーズカップは開幕週2日目に京都芝1600m外回りAコースで開催されます。
京都芝外回りAコースの一周距離は1,894.3m。幅員は24～38m。直線距離は403.7m。
マイラーズカップは、スピードと瞬発力が要求されます。
外回りコースのスタート地点は向正面直線の2コーナーのポケットから。
向正面直線半ばからは徐々に坂を上り、3コーナーのところで頂上を迎えます。
そして4コーナーにかけて下ります。
高低差は4.3mあり勾配はキツく、直線は平坦で約398mです。
平均ペースで流れる傾向があります。
ペースが遅くなっても容易には残れず瞬発力が要求され、いかに速い脚を使えるかがポイントになります。
高いレベルのスピード能力が要求されます。
脚質傾向は逃げ切るのは難しく、中心は差し・先行で末脚が鋭く京都の外回り芝コースを得意としている馬は要チェックです。
あとはスピードの持続性に加えて、内ラチの経済コースを器用に立ち回れる能力と、馬群を割って内から突き抜ける勝負根性がある馬の好走パターンも多く、狙いは内目の枠を引いた、折り合える差し脚鋭い馬はおさえておきたいです。
【読売マイラーズカップ2024予想】データ分析と傾向
読売マイラーズカップ過去10年人気別成績
1番人気【3.3.2.2】
2番人気【2.1.2.5】
3番人気【2.1.1.6】
4番人気【1.1.2.6】
2桁人気馬が 馬券圏内に食い込んだのは2016年11番人気のクラレント3着のみ。
1番人気は非常に安定した成績を残している。
勝ち馬はすべて前走時に4番人気以内。
読売マイラーズカップ過去10年前走着順別成績
1着【3.2.1.33】
2着【2.2.3.8】
3着【1.1.0.4】
4着【2.0.1.3】
5着【1.2.1.5】
6から9着【1.1.3.27】
10着以下【0.2.1.40】
前走で2桁着順だった馬は苦戦中。
前走1着2着馬が5勝と好調。
読売マイラーズカップ過去10年前走別成績
中山記念【3.0.0.1】
阪神C【2.0.0.1】
金鯱賞【1.0.0.3】
東京新聞杯【0.2.3.11】
六甲S【0.1.1.21】
阪急杯【0.2.0.2】
京都金杯【0.0.1.4】
香港M【0.0.1.2】
ダービー卿CT【0.0.1.19】
前走中山記念、阪神C組が中心
読売マイラーズカップ過去10年年齢別成績
4歳馬【4.5.2.33】
5歳馬【5.1.6.19】
6歳馬【1.1.1.25】
7歳馬【0.1.1.14】
8歳以上【0.2,0,19】
4歳馬、5歳馬で9勝とやはり若い馬の活躍が目立つ。
7歳以上馬は4頭が馬券圏内に入ってますが、すべては関西馬でした。
読売マイラーズカップデータ分析まとめ
前走の人気の馬に注目
着順、着差とも程よく負けた馬がねらい目
4歳・5歳が中心、高齢馬は関西馬なら
短縮組、特に1800m組
【読売マイラーズカップ2024予想】本命馬候補5選情報
【コレペティトール】器用な脚
父ジャスタウェイ。母ベガスナイト。母の父コロナドズクエスト。
前々走の元町S(3勝クラス)は、外目の7枠14番から道中はじっくり構えて後方を追走、直線は内に入れて上がっていき、内ラチ沿いから34秒0のメンバー中最速上がりの末脚で伸びて抜け出して1着。
前走の京都金杯は、フルゲートの1枠2番の内枠から控えて枠なりにインコースを追走し、直線内ラチ沿いを突いて35秒3のメンバー中最速上がりの末脚で伸びて1着。
ここ2戦の2連勝はコースとりが上手く、インコースを器用な脚で立ち回っています。
直線インコースから馬郡を割って速い末脚が使えるタイプ、内ラチの馬場状態が良い馬場の開幕週で本領発揮できることが推測され、好勝負は必至になりそうです。
【ソウルラッシュ】マイラーズC1着、3着
父ルーラーシップ。母エターナルブーケ。母の父マンハッタンカフェ。
一昨年のマイラーズカップを、4コーナー13番手から34秒1の強烈な末脚で12頭をごぼう抜きして差し切り優勝。
昨年のマイラーズカップは、中団の前目から4コーナーで外目を回り、内の馬に迫っていき、さらに外から伸びてきたシュネルマイスター、ガイアフォースに交わされましたが、先着の2頭には0秒1差の接戦でした。
マイルチャンピオンシップは、最内枠からスタートで躓きましたが、中団まで追い上げて追走、インコースから直線で馬郡を割って伸びて、先頭に立ちましたが、大外から伸びてきたナミュールに抜け出され2着。
前走の香港マイルは、世界の強豪馬相手に4着に健闘しました。
マイラーズカップ1着、3着の実績からコース適正に懸念なく、マイルG1で好走した実力馬、3年連続で馬券に絡んでくる可能性は十分にあると思われます。
【セリフォス】巻き返しに期待
父ダイワメジャー。母シーフロント。母の父Le Havre。
一昨年のマイルチャンピオンシップは、14番手に控えて追走、直線外から33秒0の豪快な末脚で一気に伸びて内の馬を交わして抜け出し優勝。
安田記念は、内枠から先団を見ながらインコースの好位を立ち回り、直線で内目から上がっていき、ジャックドールを交わして抜け出しかけまたとこを外のソングラインに交わされましたが、うまく立ち回って2着。
ここ2戦のマイルチャンピオンシップ8着、香港マイル7着は、G1で苦戦しています。ピークを過ぎた感はありますが、G2レベルなら、まだまだ実力は上位です。
【セッション】開幕週の馬場合う
父シルバーステート。母ミスドバウィ。母の父Dubawi。
前々走の京都金杯は、ドルチェモアがハナに行ったので、それを見ながら2番手で先行、直線先頭に立ちましたが、内を突いて伸びてきたコレペティトールに抜け出され2着。
前走のダービー卿チャレンジTは、ハナを切ってにげましたが、3コーナー手前で2番手に下がり、直線でも伸びがなく7着、雨や芝の傷みで外差し有利の馬場が合わなかったのが影響したのかもしれません。
前が残りやすい開幕週の馬場状態は、セッションにとって絶好の舞台です。
【トゥードジボン】京都マイルは3戦2勝
父イスラボニータ。母コッパ。母の父Yesbyjimminy。
昨年の宝ケ池特別は、先手をとってペースを落として逃げ、直線に入っても先頭、後続に並ばせることなく逃げ切り1着。
清水Sは、最内枠から先手をとり、ペースを落として逃げることができ、直線スピードを持続して先頭をキープ、後続に並ばせずに逃げ切り1着。
京都金杯は、内目の枠から3番手につけ、直線じわじわ伸びましたが、最内からコレペティトールに抜け出され、セッションにアタマ差で競り負け3着。
ここ2戦は、東京新聞杯(10着)、六甲S(11着)と2桁着順に甘んじていますが、京都マイルは3戦2勝・3着1回と相性の良いコースで、大きく巻き返してくる可能性は十分にあると思われます。
【読売マイラーズカップ2024予想】穴馬候補5選情報
【エエヤン】開幕週の馬場はプラス
父シルバーステート。母シルクヴィーナス。母の父ティンバーカントリー。
昨年のニュージーランドTは、4番手を追走から、勝負所で3番手に上がっていき、直線追い比べは抜群の手応えで抜け出し、正攻法の競馬で好位から危なげなく押し切って1着。
ダービー卿チャレンジTは、2番手で先行から3コーナー手前でハナに立つと後続を離していき、直線でも先頭で粘っていましたが、パラレルヴィジョンに抜け出され、それでも2着に粘りました。
前が残りやすい開幕週の馬場はプラスになりそうで、馬場が重くなっても適応でます。
【ソーヴァリアント】先行しても速い末脚
父オルフェーヴル。母ソーマジック。母の父シンボリクリスエス。
昨年の札幌記念は、最内枠から10番手に控えて追走、勝負所で馬群の中から上がっていき、直線外目からじわじわ伸び3着。富士Sは、距離短縮で無理はせず控えて追走、4コーナーで外を回って直線に入り、ナミュール、レッドモンレーヴにやや離されたものの、踏ん張って3着。
マイルチャンピオンSは、やはり距離不足でマイルの速い流れには対応できず12着に敗れました。
前走の中山記念は太目残りで精彩さを欠き12着。
先行しても速い末脚が使えるので、開幕週の馬場は合いそうです。
【ボルザコフスキー】33秒台の末脚
父キズナ。母ベラルーサ。母の父Orpen。
昨年の2023ファイナルS(3勝クラス)は、道中は9番手の中団を鞍上が抑えつつ馬群の外目を追走、4コーナーで外を回り、ニシノスーベニアと併せて伸びてきた。
単独2番手に上がり、さらにゴール前、先頭の馬を交わして1着。
前走の六甲S(L)は、今回も控えて後ろ目の11番手のポジションから追走、4コーナーで内から上がっていき34秒2のメンバー中最速上がりの末脚で抜け出し1着。芝1600mで3勝、脚をためれば33秒台の末脚が使えます。
京都外回りコースの長い直線でその末脚がいかされそいうです。
【ニホンピロキーフ】距離短縮プラス
父キタサンブラック。母ニホンピロアンバー。母の父スウェプトオーヴァーボード。
昨年の京都芝1600mで開催された3歳以上2勝クラスは、3番手の好位を進み、直線で33秒6の末脚を使いクビ差で競り勝ちました。
前走の関門橋S(3勝クラス)は、5番手追走から直線で34秒9のメンバー中最速上がりの末脚で抜け出し、後続に2馬身半の差を広げて快勝。
京都芝1600mでの勝利実績があり、前走からの距離短縮でポテンシャルを更に上げてくる可能性があります。
【アリストテレス】距離短縮で変わり身
父エピファネイア。母ブルーダイアモンド。母の父ディープインパクト。
2021年のAJCC勝利以後、勝鞍から遠ざかっていますが、前走の大阪城Sでは6着に敗れはしましたが、34秒1のメンバー中最速上がりの末脚を使い、復活の兆しが垣間見えました。
デビュー2戦目のマイルになりますが、距離短縮での変わり身があっても驚けません。
【読売マイラーズカップ2024予想】血統馬5選情報
【セリフォス】自在性高い脚質
父ダイワメジャー。母シーフロント。母の父Le Havre。
母の父Le Havreは2009年の仏ダービー馬で、アヴニールセルタン(仏オークス、仏1000ギニー)、ラクレッソニエール(仏オークス、仏1000ギニー)の仏2冠牝馬を輩出して種牡馬としても成功しています。
母シーフロントはベルトランデュブルイユ賞(仏G3・芝1600m)の3着馬。近親にパシフィッククラシックS(米G1・ダ10F)を勝ったゴービトゥウィーンなどがいる優秀な血統です。
母系の血脈構成がマイルG1を2勝したアドマイヤマーズと似ています。
重厚感を伝えるダイワメジャー産駒で、母父がブラッシンググルーム系で脚質は自在性が高く、自在な脚で好勝負必至の血統です。
【ソーヴァリアント】中距離ベスト
父オルフェーヴル。母ソーマジック。母の父シンボリクリスエス。
マジックキャッスルやJRA7勝のソーグリッタリングの半弟で、重賞埼玉新聞栄冠賞1着のトーセンデュークの近親です。
母ソーマジックはアネモネSに勝ち桜花賞3着、ソーヴァリアントの他にもマジックキャッスル、ソーグリッタリング、ソーダズリングなどを産み繁殖としても優秀です。母の母スーアはG2伊1000ギニー(芝1600m)1着。
オルフェーヴル産駒としてはアルゼンチン共和国杯を連覇したオーソリティとよく似た配合ですが、母系がマイラーなので内回りコースの中距離がベストです。
【エアロロノア】母系はマイル血統
父キングカメハメハ。母エアワンピース。母の父ロックオブジブラルタル。
エアスピネル(京都金杯・富士S)、エアウィンザー(チャレンジC)、エアシャカール(菊花賞)やエアシェイディ(AJCC)などが近親にいる良血馬です。
母エアワンピースはJRA4勝、母の母エアメサイアは秋華賞馬、3代母エアデジャヴーはオークス2着馬です。
母父ロックオブジブラルタルはG1を7勝した、歴史に残るマイラーです。ミッキーアイル(NHKマイルC、マイルチャンピオンS)やジェネラーレウーノ(セントライト記念)などの母父でもあります。
牝系も優秀、母系はマイル血統から、読売マイラーズカップへの血統的適性は高いことが推測されます。
【アリストテレス】揉まれ弱い血統
父エピファネイア。母ブルーダイアモンド。母の父ディープインパクト。
父エピファネイアは、非サンデーサイレンスの血統で菊花賞、ジャパンカップを優勝。
皐月賞馬エフフォーリアは、エピファネイア×ハーツクライで、サンデーサイレンスのインブリード18.75%、4×3。
3冠牝馬デアリングタクトは、エピファネイア×キングカメハメハ×ディープインパクトで、サンデーサイレンスのインブリード18.75%、4×3。
アリストテレスもサンデーサイレンスのインブリード18.75%、4×3です。
このサンデーサイレンスのインブリードが、馬の潜在能力を高めている血統であることが推測されます。
SadlersWellsのインブリー12.50%、4×4でスタミナと底力を押し上げている血統です。母ブルーダイアモンドは未勝利馬ですが、兄弟にヴィクトリー(皐月賞優勝)、リンカーン(菊花賞2着)がいます。
母牝系バレークイーンからはフサイチコンコルド(日本ダービー優勝)、アンライバルド(皐月賞優勝)がでている優秀な牝系です。
エピファネイア産駒は、揉まれ弱い面があるので、外回りコースが理想です。
【ソウルラッシュ】マイラー血統
父ルーラーシップ。母エターナルブーケ。母の父マンハッタンカフェ。
ディオ(JRA5勝)の半兄で、ヒラボクディープ(JRA5勝)の近親。ヘネシー、エディターズノート、カフェブリッツなどもでている優秀な牝系です。
ルーラーシップ×マンハッタンカフェ×ストームキャットまでアディラート(JRA6勝)と同じで、ストームキャットの高いマイラー適性を受け継いでいます。
